• 白鹿 が更新を投稿 1か月 2週間前

    あとゆきの話
    付き合ってるのに絶対に交われないのがしんどい。あとゆきのしんどさここ。
    「さな田はさしずめゴーヴィンダか」「あとべ、ヘッセ好きだったの?」「読んだことくらいあるだろ、誰でも」「シッダールタは基礎教養じゃない気がするけどなあ」くすくす笑いながら紅茶を一口飲んだゆき村の顔がすっと冷たくなって「じゃあ俺はシッダールタ?」あとべけえごは余裕な顔を崩さず笑ったまま「そうなるな」「……俺はそんなに高尚な人間じゃないよ」「高尚である必要はねぇよ」否定したかったのはそういうことじゃない。あとべけえごはそれさえわかっているのにわざと真意をずらした発言をする。ここじゃん交わらない部分。
    「俺は、お前にとってのなんだ?」めちゃめちゃ核心じゃん。付き合ってるのに、どこか噛み合わなくて気持ち悪くて、お互いすきなのにお互いしかいないとわかっているからこそ、どうしようもない齟齬が苦しいふたり。「カマーラか?」あとべけえごの青い瞳がギラギラ煮える。「俺は、シッダールタじゃ、ないよ」ゆき村の眉が寄る。毛が逆立つ。「…………お前は俺を愛してない」ひどく静かな声だけが響く。ずるい。ゆき村の逆立った毛の行き場がないじゃん。ひとりだけすぐに怒りも苛立ちも悲しみも押さえ込んで、抑え込めることができる人だからこその逃げ方。「……君がカマーラなら、君も俺を愛してないだろ」収められない矛。それをもろに食らって心底痛いって顔をして、その顔からゆっくり笑うあとべけえご。「…………そうかもしれねえな」笑えてないのに笑うのを見てゆき村の息がひゅって詰まる。
    男同士だから子供はできない、カマーラとシッダールタが愛を知るきっかけになったものは自分たちの間には実らない。交わらないし重ならない。(ああ、これを不毛と呼ぶのか)悟ってしまったゆき村が、明確化したしこりにため息をつく。それを聞いたあとべけえご「お前がやめたくなったらやめていい」それはずるくない〜〜!?
    シッダールタパロ(?)のあとゆき、しあわせの相違がすごそう。あとべけえごは交われないのだから自分から離れて新しく一般的なしあわせを見つけることがしあわせだと思ってるし、ゆき村は交われなくてもいっとうすきな人といる事がしあわせだと思ってそう。それを言葉にしろ!!!!!面倒くさくて遠回りなあとゆきすきだなあ、と言うのと、単純に教養がすごそうな麗しい一面を書きたいなあっていうはなし
    最近ゼミで文学読む度に(ゆきさなだ……)(あとゆき〜〜!)(ゆきふじ、、、)とか悶えてるからわたしはもう少しまじめに文学に向き合った方がいい。たくさんゆき村なのは割と神様論が出てきたりするからです。